というわけで For this reason

とりあえず 楽しまなけりゃ 馬鹿らしい。

俺のギャラドスはまだ戦っていた。

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ポケモンソード・シールドが発売された。昔を懐かしく思ってか、改めてポケモンを始める人が多いらしい。

俺の友人もその口で、5才の息子と一緒にポケモンをやってる。もともとゲーマー気質の友人はかなりのはまっており、ネット対戦にも熱くなっているようだ。

そんな友人のパーティーを見せてもらった俺は涙しそうになった。そこにはギャラドスがいたからだ。
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こいつが

こうなる
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ギャラドス
きょうあくポケモン
みず・ひこうタイプ
ひじょうに きょうぼうな せいかく。 くちからだす はかいこうせんは すべてのものを やきつくす。

青い鱗に覆われた長い体と、髭と牙を携えた口を大きく開いた凶悪な顔つきが特徴的なポケモン。さながら東洋の龍のような姿である。
進化する事で身体中の細胞や脳が完全に組み換えられ、異常な戦闘力と攻撃性を習得した。モチーフは恐らく「鯉の滝登り伝説」であろうか。

「きょうあくポケモン」の名に恥じず非常に凶暴で、一度怒らせるとどんなに激しい嵐が吹きすさんでいようと、口から吐く炎と光線で辺り一面を全て焼き尽くすまで暴れ回るという。
その暴れぶりから、破壊の神と呼ぶ地方もある。

また、人々が争いを始めるとそこに現れて暴れ回るとも言われており、中にはギャラドスの手により「街一つが軽く壊滅した」という記録まであるという超危険なポケモン

怖すぎる。一個人で所有していいポケモンじゃない。こいつ一匹で国連が動く。安部総理はこいつを後ろに控えさせろ。野党もトランプもたちまち黙るだろ。



こいつとの出会いはいとこにもらったポケモン赤バージョン。序盤のダンジョン「おつきみやま」の手前のポケモンセンターという宿屋みたいなところ。500えんで売られている「コイキング」をレベル20まで育てるとこいつに進化する。

このレベル20まで育てるのが至難の技であった。進化前のコイキングは本当に弱い。ステータスも技も弱くて雑魚敵相手でも死ぬ。

おまけにレベル20ってのがきつい。このあと出てくるカスミというジムリーダー(その地域のボスみたいなやつ)が使うポケモンがレベル22くらい。おそらく、自分のエースポケモンもそれぐらいのレベルのはず。さっき店で買った糞雑魚淡水魚をこのレベルまで育てるのは、当時小学生であった私には苦行だった。

しかし、私には信念があった。友人に見せてもらったポケモンの攻略本。そこに記載されていた「ギャラドス」というポケモンに、私は心を奪われていたからだ。

ギャラドス。ああギャラドスよ。子供向けのゲームにしては禍々しすぎるデザイン。そして図鑑の文章。「くちちからだす はかいこうせんは すべてのものを やきつくす。」

だから私は一心不乱にギャラドスを育てた。この国家レベルの化け物を手中にしたい。その思いだけが私を動かした。

同じ草むらで同じポケモンを駆除し続けるという苦行の末、遂に私はコイキングを進化させることに成功した。

コイキングがレベル20に上がる瞬間、私は自ずと正座をしていた。進化のbgmがなる。弱々しい錦鯉もどきは、「暴力」の象徴へと変貌していた。

その日から私の相棒はギャラドスになった。ギャラドスには「あいぼう」という名前をつけ、ゲームクリアまでずっと使い続けた。

その後もポケモン金銀、ルビーサファイアと継続してシリーズをプレイしたが、年齢が上がるにつれ少しずつポケモンから、ギャラドスから離れていった。

そして20年のときを経て、私は再びギャラドスと対面した。ドット絵だった彼は3Dになっていた。色彩も表情も鮮やかになったが、その凶暴さは少しも衰えていなかった。

友人いわく、ギャラドスは今のネット対戦でも最前線で活躍しているらしい。なんかよくわからんが、相手を攻撃しながら強くなったり、倒したら更に強くなったりとまさに戦いの神と言って過言ではない活躍ぶり。俺は嬉しくなった。

それに比べて俺ときたら。もし俺がポケモンだったならこの20年でどれだけレベルが上ったのだろう。新しい技は覚えただろうか。ステータスはどれだけ上がったのか。トレーナーの為に身を挺して戦っているギャラドスに申し訳なくなった。

ギャラドスに恥じない男になりたい。その思いを胸に、今日も俺は仮想通貨に手を出すのだった。