といふわけで

目立たぬように はしゃがぬように 似合わぬことは無理をせず

エロは世界を変える ―『全裸監督』を観て―

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世界で最も閲覧されているサイトは何か。皆さんご存知『Youtube』である。

しかし、そのYoutubeを脅かしかねない動画サイトがある。世界最大級のアダルト動画サイト『Pornhub』だ。

 

毎年、『Pornhub』は年間のアクセス統計を発表する。2018年、『Pornhub』へのアクセス数は335億アクセスで、これを1日あたりに直すと9200万アクセスということになる。


期間内の検索回数は303億回で、1秒あたり962回の検索が行われた計算。

アップロードされたムービーは479万1799本で、それらの合計再生時間は100万時間にもおよび、全てを再生しようとすると115年もかかることになる。


期間内に転送されたデータ容量は4403PB(ペタバイト)。ペタだぞペタ。4403ペタを消費するには1秒あたりに147GB、1時間あたりで53万9200GB、1日あたりで1270万800GBネットを使用しなければならない。

 

この容量は、2002年に全世界でやり取りされたインターネットの総通信量に相当するそうだ。かつて、世界の航空技術は世界大戦を機に飛躍的進化を遂げたというが、今、インターネットは『エロ』によって日進月歩の成長を遂げている。

 

これだけを見ると「男ってホント嫌よね。ケダモノよ!!」と思ってしまうかもしれないが、昨年度の検索キーワード第一位は『lesbian(レズビアン)』である。エロの前には性別の壁などない。ちなみに、国別アクセスランキングでは日本は4位であり、惜しくもメダルを逃してしまった。

 

真面目でキチンとしているのが日本人のいいところ、なんて思っている人もいるが、古来、日本人は『性』に対してかなりおおらかで、心から性を楽しんでいた。

日本人で初めてセックスした男女といえば、いうまでもなくイザナギイザナミである。

 

日本最古の資料である『古事記』と『日本書紀』によれば、イザナギが「なんか俺、身体に余ってるところあるんだけど。」とイザナミに言った。

 

すると、イザナミは「ウチはなんか足りないところあるんだよね」と答えたので、イザナギが「じゃあさ、俺の余ってるところイザナミに挿して塞いだらよくね?」といって関係し、日本という国が生まれたという。

 

(しかも、それは後背位だったという。俺たち人間の考える正常位なんてまったくもって正常じゃないってことだね。)

まあ、その話はそれはそれで面白いので各々調べてもらって、前置きが長くなってしまったが本題に入ろうと思う。3ヶ月ぶりにブログを更新しようと思ったきっかけを作った作品がこちらだ。

 

 『全裸監督』

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 【総監督】

武正晴

 

【監督】

河合勇人内田英治

 

【原作】

本橋信宏

 

【脚本】

山田能龍、内田英治、仁志光佑、山田佳奈

 

【キャスト】

山田孝之満島真之介、森田望智、柄本時生伊藤沙莉冨手麻妙、後藤剛範、吉田鋼太郎板尾創路余貴美子小雪國村隼玉山鉄二リリー・フランキー石橋凌

 

バブル景気に沸いた1980年代の日本に、逆境をチャンスに変えた一人の男がいた。

ビニ本ブームを爆発させ、49番目の体位『駅弁』を生み出し、AVという言葉を日本に定着させた男。彼の名は村西とおる。彼こそが、それまでのエロの概念を覆し、AV業界に革命を起こした伝説の風雲児である。

 

エロで外交問題を起こし、前科7犯、アメリカでは懲役370年を求刑された生きる伝説を描くこの作品は、今やコンプライアンス違反を恐れ雁字搦めになった日本の表現の自由に鋭く切り込む。

 

濃厚なエロをベースに、青春、ドラマ、バイオレンス、ノスタルジーを豪華俳優陣と共に散りばめた全8話に及ぶこのドラマの魅力をお伝えしたい。

 

まず、こちらをご覧いただきたい。


『全裸監督』出演者より諸注意がございます。 feat. 山田孝之 満島真之介 玉山鉄二 森田望智

今作の主要キャストより『全裸監督』を見るに当たり諸注意を促してくれている。作品で扱うテーマがテーマなだけにTPOは是非わきまえて見てもらいたい。子供は見るなよ!!

 

というかキャストがとんでもなく豪華だ。上で書いた俳優陣に加えて、最近捕まっちゃったオラフの声の人とか、脇役もしっかり固めている。そのしっかりした土壌の上で、あの千の顔を持つ男、世界を救う勇者から闇金業者まで何でも演じる怪優、山田孝之が八面六臂の大暴れをするのだから面白くないわけがない。

 

 


山田孝之主演!映画『全裸監督』予告編 - Netflix [HD]

 

冒頭数分だけで、地上波深夜ドラマはもちろん、映画でもなかなか見られないような刺激的な場面の連続。この作品がいかに刺激的で挑戦的かということが伝わる。

 

また、村西と深い絆で結ばれる有名女優・黒木香を演じるのはオーディションで抜擢された森田望智。この女優も山田孝之に引けを取らない化け物だ。あえて言わせてもらうが、彼女の演技に私は思わず勃起してしまった。みんな、4話と5話を見るときはボリュームを下げてね。

 

他にも書きたいことはたくさんあるんだが、ネタバレしたくないのと、2000字以上は書きたくないのでこのあたりにしようかな。

 

とにかく、生きるエネルギーを貰える作品だ。これを見るためだけにNetflixと契約するのも悪くない。いや、すべきだ!!

エロは文化なり。勃ち上がれ日本!!

 

おまけ

各話を見ているときの私の独り言をここに記載しておきます。

  • 第一話 山田くんおもろ。というか板尾でてるやん!あ、アウトサイダーで瞬殺された石黒さんや!
  • 第二話 エロ本に1万近く突っ込むなんて、今は便利な時代なんやなぁ~。
  • 第三話 あ、(すごく面白くなる兆し)
  • 第四話 ピエール!!(からの)…来た…(ボリュームを下げる)
  • 第五話 …うぉぉ…(さらにボリュームを下げ、部屋を暗くする。)
  • 第六話 SKY F○CK!! Yeah!!→ヒィッ!ヤクザ怖い!
  • 第七話 森田望智ちゃんすごい。
  • 第八話 なんだかすごいものをみたなあ。